元拍手

準備

(獄&バジル)



「獄寺殿、これは何と読むのでしょうか」
「あ?」
 スナック菓子の物色をしていた獄寺に、バジルが尋ねる。菓子の袋を持ったまま、獄寺
はバジルの手元を覗き込んだ。
「あー、それは、あれだ。ロシアンルーレット」
「ろしあ?」
「罰ゲームクッキーだよ。そん中にひとつだけ凄い不味いのが入ってて、それ引いた奴が
はずれってわけだ」
「となると……皆で食べる物なのでしょうか」
「一人で罰ゲームしてどうする」
 結局獄寺は両手の袋を両方とも買い物籠に投げ入れると、興味深げに辺りを見回してい
るバジルを置いて飲料物のエリアへと向かった。慌ててバジルが追いかける。
「おい」
「はい?」
「今日、何人来るって言ってた?」
「……沢田殿と、リボーン殿と、それから獄寺殿、山本殿、笹川御兄妹、ランボ殿、ラン
チア殿、イーピン殿」
「もういい」
 挙げられるだけの名前を耳にして、獄寺がげんなりとする。「とりあえず十人分以上持
っていけば間に合うだろ」とおおざっぱにペットボトルを担いだ。
 バジルは買い物籠の中身を見下ろし、獄寺が手に提げているペットボトルを見る。
「ところで獄寺殿」
「何だよ」
「予算はいくらほどでしたか」
 獄寺が黙り込む。
「……お前、日本円持ってるよな」
「親方様から預けられた物なら」
「それ使え」
「は」
「いいだろ、どーせそろそろ帰るんだから」
「……まあ、そうではありますが……」
「決定。会計行くぞこら」
「はあ」



2007/03/07 リング争奪戦勝利ぱーちー準備の獄とバジル。獄寺はパーティーの準備は嫌
     いだけど任せられたら張り切るタイプだと思う。バジルは勝手が分からなくて
     うろうろしてる感じ? あまりにも仲良さそうな二人にビックリして書いてみ
     ました。でもあのシーン、きっと会話はボンゴレの未来についてだったんだろ
     うなぁ。じゃないと獄寺あんな華やかな顔してるわけない。
      バジルは一から状況を理解してるから、意外と獄寺と相性いいんじゃないか
     な。両方ともボンゴレ溺愛だし。ところでバジル君どこのファミリーの人なん
     だろう。ボンゴレじゃないとは言ってたよね。家光のただの弟子?
      ところで、ビアンキの名字が気になります。




      ビアンキ・獄寺?